スライドのクオリティを上げる為に意識する7つのこと。
—ジュニアメンバーはこれでマネージャーを唸らせましょう!
はじめに:ジュニアコンサルタントからの質問
コンサルティングファームのジュニアコンサルタントの方からTwitterでこんなご質問をいただきました。
ご質問いただいた内容

「アウトプット」と言っても色々あると思いますが、ジュニアコンサルタントがスライドのアウトプットの品質を上げるために心がけてほしいこと、意識すべきことを7つご紹介します。
こちらの動画と併せてご覧いただくと、より理解が深まるかと思いますのでお楽しみください。
参考動画:ジュニアメンバーが出来得るスライドの品質を上げる方法7つ
スライドのクオリティを上げる為に意識する7つのこと。
1.「構造化されている」とかはウルトラどうでもいい。
大事なのは「なま感、具体的であること」以外に何もない。
要するに、マネージャーにこう思わせたら、勝ち。
「材料はそろっているから、あとは見せ方を直せば、大丈夫だな」と。
マネージャーにとってはスライド1枚直すのは本当に簡単なことなので、「整っている」「構造化されている」ということは、ジュニアコンサルタントに求められていません。大事なのは、「材料が揃っているか」ということ。意識すべきはこれなのです。
そして材料を用意するときには「なま感があるか」「具体的か」にフォーカスして準備してください。準備した材料を自分で見た時に、具体的な内容になっているか?手触り感があるか?リアリティがあるか?をチェックしてもらうといいと思います。
ダメな例は、構造化もできているし、パワーポイントのスキルも申し分ないのに中身に具体性がなくて面白くないスライドです。
成果物≒スライドを頼まれたら「最高の材料を仕入れる」→「最高の調理する」と2ステップで頭を使う。
圧倒的に前者の方が大事。
パワーポイントを使ってスライド化するとき、マネージャーにとって嬉しくないのは、見た目・仕上がりに偏って労力を注いでしまっているパターンです。どうせ力を注ぐなら最高の材料を準備するための調査や分析に時間を割いてください。最高の材料が準備されていれば、多少見た目が悪くてもマネージャーは喜んで最高の調理をしてくれます。
2. 一方で、「あとは任せた感」が出てしまうとそれはアウト。
なので、自分の中では「最高傑作な1枚」という意気込みは持ちましょう。
要するに、マネージャーにこう思われたら、負けなのよ。
「おまえ、これ、どうやってプレゼンするつもりなんだよ」と。
なので、自分でクライアントの前でプレゼンするつもりで書くよね。
前述の1で「見た目に拘るな」とお伝えしましたが、とは言え「あとはよろしくです」感が滲み出ているスライドはアウト。
そんなスライドにはマネージャーは、「あー、コイツ早く手放したかったんだな」というネガティブな感情を抱いてしまいます。
“自分の中では最高の1枚” で構いませんので、「最高傑作の1枚」にすることを意識して作成してください。
「最高傑作の1枚」の目安は、作成したスライドを使って自分自身がプレゼンできる状態になっているかどうかです。自分の中でプレゼンのストーリーが描けるスライドに仕上がったか?を目安にしてみるといいと思います。
3.「スライドフォーマット」は2つ考える
「スライドフォーマット」は2つ考えて「こういう理由で、こっちにしました」(風には最低限する)
要するに、マネージャーにこう思わせたら、勝ちなのよ。
「あー、あなたなりには考えたのね」と。
スライドフォーマットは最低でも2つ用意してください。そして、どんな理由でそのフォーマットを選択したのか?ということをセットにしてマネージャーに渡すのです。
この行動からマネージャーは、ジュニアコンサルタントなりに “ちゃんと考えてくれた” と受け止めます。この行動は丁寧に取り組んだ証にもなりますし、ここまで考えたスライドは質も上がり、この先のやりやすさに繋がっていきます。
スライドはいわば、アート=「答えの無いゲーム」なので、2つ以上を想定して、選択したというのは大事な思考
フェルミ推定をする際にも常に意識していることですが、「2つ以上を用意して選択する」という動作が大事なことなのです。これは「答えのないゲーム」を戦う上で欠かせない思考です。
4. 3つのことを自問自答してみる
「このスライドで何を伝えたいのか?」からの
「このスライドで何を議論したいのか?」からの
「このスライドで何を行動、意思決定させたいのか?」を自問してみる
要するに、マネージャーにこう思わせたら、勝ちなのよ。
「あー、なるほどね。こういうメッセージを伝えて、こういう議論を 促して、結果、これを意思決定してもらいたいんだね。」と。
ちょっとレベルが上がる話ですが、3つのことを自問自答してほしいのです。
レベル1:「このスライドで何を伝えたいのか?」
レベル2:「このスライドで何を議論したいのか?」
レベル3:「このスライドで何を行動、意思決定させたいのか?」
この3つに答えられるかどうかをチェックしてください。
これにきちんと答えられるということは、マネージャーにどのような目的のスライドなのか?ということが伝わる成果物ができた証です。
5.「この後、時間ありますので、いや、徹夜してでも直します」感を先に伝える
先に伝えることで、マネージャーのストレスは下がり、楽しい時間になりやすい。
要するに、マネージャーにこう思われたら、負けなのよ。
「あれ?これをさくっと終えて、仕事終えようとしている?」
どんなにひどいスライドでも、インプットしたあとに根性入れて直してくれそうなら、その空間は明るくなり、その結果、悪い印象は下がる
ここはちょっと精神論のお話になります。
ジュニアコンサルタントが作成したスライドをマネージャーと一緒にレベルアップするときに、マネージャーからのインプットは欠かせません。
そしてマネージャーは、インプットしたからには「インプットした内容をきちんと反映してくれるのか?」「明日までに完成できるのか?」というモヤモヤを抱えてしまいます。
にもかかわらず、ホワイト化が進む昨今では、なかなかマネージャーから無理な指示出しも難しい状況です。これは2.でも触れた「あとはお任せします」感を滲み出さないということにも繋がる話ですが、ここで自分から「この後時間あります。」とお伝えしてみましょう。
このタイミングに歯を食いしばることがスライドの質だけでなくこの先のプロジェクトの進み具合にも違いが出てきます。
6. Nice to haveくらいのスライドにもチャレンジしてみる
Nice to haveくらいのスライドについても「ちょっとチャレンジしてみました」風に出せるようになると立派。評価が上がる。
要するに、マネージャーにこう思われたら、負けなのよ。
「言われたことはできるし、やってくれる。けど、、」
これは「品質を上げる」ということに繋がるお話ですが、マネージャーがたまに呟く「これがあったらいいよね」というスライドを作ってみることをおススメします。“頼まれた” スライドだけを作成するのではなく、無駄になるかもしれないスライドも作ってみるのです。的を射たスライドであればパッケージのクオリティはグッと上がりますし、ボツだったとしても、必ず自分自身の学びに繋がります。
そして、そんなチャレンジ精神を持ったジュニアコンサルタントにマネージャーは目を細めることでしょう。
7. 他の人のスライド/モジュールにも「しれっと」頭を突っ込む
“必要ならば、手伝いますよ”感を醸し出す発言
要するに、マネージャーにこう思わせたら、勝ちなのよ
「リードCを目指しているのね。」
自分の品質保持も大事ですが、議論をするときは他の人のモジュールやスライドについても “口出し” してみてください。「必要であればやりますよ」感を醸し出しせば付加価値も上がっていきます。
まとめ
ご質問の軸である「成果物」というところでは、最初の4つ目くらいまでかと思いますが、それを踏まえて+αマネージャーやMDとの関係を円滑にして、より付加価値を出しやすくしたり、アウトプットを高めやすい環境作りをしたりと、自分自身のレベルアップにつなげてもらえればと思います。
参考動画:ジュニアメンバーが出来得るスライドの品質を上げる方法7つ
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